いしぷろ日記

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彼がいなければ今の私はなかった

フリーライターとなってもうすぐ20年になろうとしている。
フリーランスになった理由はいくつかある。

ひとつは、そもそも会社員をやめた理由が出産だったのだけど、
子ども時代、自分がかぎっ子できつい毎日を過ごした経験があり、
自分の子どもはかぎっ子にしたくなかった。
フリーランスなら在宅で仕事ができると思ったから。

もう一つは、30過ぎの子持ち女性を雇ってくれる会社などなかったから。

そして、3つめ。これが一番大事なことだが、
かつての職場の上司たちの後押しがあったからだ。

退職したとき、会社は辞めても仕事は続けなさい、と
在宅でもできるレポートや文書作成の仕事をときどき出してくれたのだ。

その頃、ようやくデータをフロッピーに入れて郵送で納品する、ということが
できるようになりつつあった。
(メールやネットもあるにはあったが、何ページもの図表入りの文書を送るには回線が脆弱すぎた)

そのおかげで、わずかながら収入を得ることができ、細い糸で、
私は仕事とつながっていることができた。

というと、在職中、よほど実績を残したか、周囲に好かれていたのだろうと
思われるかもしれないが、
私はまったく社内で嫌われ者の、浮いた存在だった。

態度がふてぶてしい、協調性がない、上司の言うことには反抗する、
かといって仕事ができるかといったら、、、。自分ではがんばっていたつもりだが、
あとで思えば、寛大な上司が、裏でいろいろと調整をしたりフォローしたりしてくれていたから
なんとかなっていた、ということばかりだったと思う。(それに気づいたのは辞めて大分経ってからだ)

だけど、その上司は、異端に対して寛大だった。
むしろ、普通のよくできる人はあまり好きではなかったのかもしれない。
私が無茶をすればするほど、「おもしろい、好きにやってみれば」と笑って言うような人だった。
他部署の上司に喧嘩腰でぶつかっていくようなときは、「おもしろい、もっとやれやれ」と
それは面白がっていたものだ。

本人も、かなり変わり者で、天気がいい秋の日に、いきなり
「ちょっと京都に行ってくる」と言って、仕事でもないのにふらりと本当に京都に行ってしまうような、
そんなことはしょっちゅうあった。

彼の話をしはじめるときりがないのだが、
ともあれ、私は彼のおかげで、フリーになる足がかりを得た。

職場にいたときは、かわったおっさん、としか思っていなかったが、
今は感謝の気持ちでいっぱいだ。
この上司にはあとからじわじわと「ああ、そういうことだったのか」と思い至るようなことを
たくさん教えてもらった。
今でも、「彼ならどう考えるだろう」とその上司の考え方を一つの物差しにしている自分に気づく。

今は、アジア市場の開拓で忙しくしていると聞いている。
もう何年も会っていないが、
いつも励まされているような気がするし、
「こんなんできました~」「ほーおもろいやん~」と言ってもらえるような仕事をしたいといつも思っている。

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